20130823

「死刑因の絵画展」

アムネスティのお知らせ
「死刑因の絵画展」

https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2013/0928_4120.html?mm=1

「死刑」について考え始めたのは、
森達也さんのオウム関連。

つづけて同著「死刑」を読み(途中)、
さらには「厳罰化」についても、
森さんが出演された「未来への提言」

ノルウェーでの犯罪者・囚人に対する
取り組みや考え方にとても感心した。


そして辺見庸さん出演のある死刑囚との対話
というNHKの番組を見た事も大きい。
その死刑囚とは私が生まれる前に起きたテロ、
「三菱重工爆破事件」の大道寺さんだ。

以下「犯行声明」だそうだ。

一九七四年八月三〇日三菱爆破=ダイヤモンド作戦を
決行したのは、東アジア反日武装戦線“狼”である。
 三菱は、旧植民地主義時代から現在に至るまで、
一貫して日帝中枢として機能し、商売の仮面の陰で
死肉をくらう日帝の大黒柱である。 
今回のダイヤモンド作戦は、三菱をボスとする日帝の
侵略企業・植民者に対する攻撃である。“狼”の爆弾に依り、
爆死し、あるいは負傷した人間は、『同じ労働者』でも
『無関係の一般市民』でもない。彼らは、日帝中枢に寄生し、
植民地主義に参画し、植民地人民の血で肥え太る植民者である。 
“狼”は、日帝中枢地区を間断なき戦場と化す。
戦死を恐れぬ日帝の寄生虫以外は速やかに同地区より撤退せよ。 
“狼”は、日帝本国内、及び世界の反日帝闘争に起ち上がって
いる人民に依拠し、日帝の政治・経済の中枢部を徐々に侵食し、
破壊する。また『新大東亜共栄圏』に向かって再び策動する
帝国主義者=植民地主義者を処刑する。 
最後に三菱をボスとする日帝の侵略企業・植民者に警告する。
 海外での活動を全て停止せよ。海外資産を整理し、
『発展途上国』に於ける資産は全て放棄せよ。 
この警告に従うことが、これ以上に戦死者を増やさぬ
唯一の道である。 
  — 9月23日東アジア反日武装戦線“狼”情報部

これを見て、番組を見て、
本当に大道寺さんは死刑に値する「悪」だったのか?
命を落とされた人々、森さんも繰り返し良く書いて

いるけど、自分の身内や大事な人がもし奪われたら、
「死んでほしい」と思わないのか?という疑問に、
私は答えられない。
非暴力不服従でいたいと願うところは、そこだし、
「生きて償う」ということも願いたい。
決してテロも人殺しも認められないけど、
では、植民地で人の命を削ったり奪う事は
罪に値しないのか?と言う事。
今で言えば、原発事故で亡くなった方や、
死にたい思いをしている人々に対して、
どんな重さの罪になるのだろう。

私は「死刑」は廃止してほしい。
犯罪の抑制になる、ということを信じるのではなくて、
それで片付けてしまうのではなくて、
もっと「死と生」について考える時間を
もたなくちゃならんと思う。
答えがでないから、いつも頭をもたげ、
気持ちをもたげ苦しみ、悩む。解決させてはいけない。